第53回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は自然科学研究機構基礎生物学研究所・柴田朋子先生を講師としてお迎えし、「少量DNAからの1分子シークエンシングによる新規ゲノム解析法の開発」について講演していただきます。
・日時:平成27年1月9日(金) 9:00‐10:15
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2
・演題:少量DNAからの1分子シークエンシングによる新規ゲノム解析法の開発
・講師:柴田朋子(自然科学研究機構基礎生物学研究所)
・概要:1分子シークエンサー、PacBio RSIIは、可読配列長が平均7−8 kb、最長30 kbと長く、シークエンシングの過程でPCRによる増幅を行わずに塩基配列を決定することが可能である。そのため、増幅されにくい領域や長い繰り返し配列などが読めるようになり、より精緻なゲノム解析が可能となった。しかし、増幅を必要としない反面、解析には大量のDNAが必要となり、生物によっては必要量のDNAを確保できない場合も多い。そこで我々は、バイアスを生じずにDNAを増幅できるとされるPhi29 DNA polymeraseを用いて増幅したDNAについてPacBioによるシークエンシングを行い、少量DNAから新規ゲノム解析を可能にする方法の開発を行った。本セミナーでは、この方法で得られた細菌ゲノム及び真核生物ゲノムのデータの解析結果について紹介し、今後の展望を議論する。
・世話人:長﨑正朗