第81回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(平成29年2月2日)

第81回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は東京大学大学院理学系研究科・田嶋文生教授を講師としてお迎えし、DNAレベルの遺伝的変異に関する数理理論について講演していただきます。
・日時:平成29年2月2日(木) 15:30‐17:00
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2 http://www.megabank.tohoku.ac.jp/access/access01 
・演題: DNAレベルの遺伝的変異に関する数理理論
・講師:田嶋文生(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻) 

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。 

・概要:集団中には多量の遺伝的変異が維持されています。遺伝的変異は,以前はタンパク質や血液型の多型により検出されていましたが,現在ではDNA配列に基づいたDNA多型として検出されています。遺伝的変異の維持機構として,自然選択説や中立説が提唱されています。遺伝的変異の量やパターンは、さまざまな要因(集団の大きさ、突然変異率、自然選択、集団構造など)によって決定されます。観察された遺伝的変異の量とパターンから、これらの要因を推測できるのであろうか。これは非常に重要な問題です。このためには,観察結果を解析する統計的方法と数理理論の構築が必要となります。本講演では、わたしがこれまで行なってきた研究結果に基づいて、単純なモデルの下で期待されるDNAレベルの遺伝的変異(DNA多型)の量とパターンを紹介します。 

・世話人:三澤計冶、長﨑正朗