第50回 インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(9月26日)

第50回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は茨城大学・北野誉先生を講師としてお迎えし、「血液型遺伝子の進化」について講演していただきます。

・日時:平成26年9月26日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2  http://www.megabank.tohoku.ac.jp/access/access01
・演題:血液型遺伝子の進化
・講師:北野 誉(茨城大学工学部 生体分子機能工学科)

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

・概要:血液型はもともと赤血球細胞表面の構造の微妙な差異を、抗原抗体反応によって分類したものである。ABO式血液型の抗原は糖鎖であり、基礎となるのがO型の糖鎖で、その末端に、N-アセチルガラクトサミンが付加したものがA型、一方ガラクトースが付加したものがB型の糖鎖になる。ABO式血液型遺伝子とは、この末端の糖を付加させる糖転移酵素をコードする遺伝子であり、エクソン7上の2つのアミノ酸の違いが、付加させる糖の違いとなり、それによってA型あるいはB型の糖鎖が形成されている。また、エクソン6上の一塩基欠失によるフレームシフトによって、機能的な酵素が作られず、どちらの糖も付加されないものがO型の糖鎖である。一方、RH式血液型遺伝子は、12回膜貫通ドメインをもつトランスポーター様のタンパク質をコードする遺伝子であり、このタンパク質の細胞膜外に位置しているアミノ酸の多型が、この血液型の分類になっている。本講演では、ABOとRHの血液型遺伝子の分子的基礎と進化について紹介する。

・世話人:河合洋介、長﨑正朗

東北大学 東北メディカル・メガバンク機構のゲノム情報を用いた共同研究の募集について

東北大学東北メディカル・メガバンク機構では、全ゲノムリファレンスパネルドラフト版の検証を進め、アレル頻度5%以上の既知の変異情報を2014年8月29日に公開しました。また、1%以上の変異情報についても今後分譲していく予定ですが、ドラフト版のさらなる精度の検証及び精度の向上を目的とし、アレル頻度1%未満を含む変異情報を対象にした以下の研究提案を募集します。

1.ToMMo全ゲノムリファレンスパネルドラフト版における1塩基多型に関連する共同研究
2.ToMMo全ゲノムリファレンスパネルドラフト版における欠失挿入、コピー数変異に関連する共同研究
3.ToMMo全ゲノムリファレンスパネルドラフト版を健常人対照とした共同研究
4.SNPアレイを用いた日本人に対する症例対照解析におけるToMMo全ゲノムリファレンスパネルドラフト版を利用した共同研究

応募開始 2014年9月1日(月)
締め切り 2014年9月30日(火)

応募要件等の詳細は下記をご覧ください。

[リンク:http://www.megabank.tohoku.ac.jp/news/5710]

九州大学にて招待講演 : 長﨑教授 (9月16日)

長﨑正朗教授が9月16に九州大学にて講演を行いますのでお知らせ致します。

シンポジウム名:新生命科学分野開拓とスーパーコンピュータ「京」
日時:2014年9月16日(火)12:30~受付 13:00~開始
場所 : 九州大学医学部百年講堂(福岡市東区馬出3丁目1番1号)
講師:長﨑正朗
14:25~15:10「東北メディカル・メガバンク機構の大規模ゲノムコホートと計算インフラ」

プログラムの詳細は下記にて

九州大学HP 新生命科学分野開拓スーパーコンピュータ「京」
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/sympk/

第49回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(9月12日)

第49回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は埼玉医科大学・神田将和先生を講師としてお迎えし、「ミトコンドリア呼吸鎖異常症の包括的ゲノム解析」について講演していただきます。

・日時:平成26年9月12日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2  http://www.megabank.tohoku.ac.jp/access/access01
・演題: ミトコンドリア呼吸鎖異常症の包括的ゲノム解析
・講師:神田将和(埼玉医科大学ゲノム医学研究センター)

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

・概要:ミトコンドリア呼吸鎖異常症(MRCD)は難病の一つで、小児では10万人に6.2人と高頻度に発症する先天性代謝異常である。MRCDの原因として呼吸鎖複合体に関わる様々なタンパク質の異常があり、現在までに150程度の原因遺伝子が知られている。しかしながら原因遺伝子および発症機序については、まだ不明な部分が多く残されているのが現状である。今回、我々が行ったMRCDの包括的ゲノム解析により、新規の原因遺伝子であるミトコンドリア関連遺伝子を6つ見出すことに成功した。さらに、MRCDと直接の関わりが不明な遺伝子が複数、患者の表現型を引き起こしている原因遺伝子として同定できた。本研究から得られるデータは、MRCDのゲノム解析基盤の形成へ貢献できるものであり、ここから得られる知見はこれまで知られていなかった遺伝子に光を当てることが期待される。

・世話人:長﨑正朗

長﨑教授:NHK総合『てれまさむね』出演のお知らせ

長﨑教授がニュース番組『てれまさむね』(NHK総合)に出演されます。

[NHK総合]
2014年8月29日(金) 午後6:10~午後7:00(50分)

[番組内容]
▽世界初!DNA情報公開で変わる未来医療

詳しくはこちら
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=600&date=2014-08-29&ch=21&eid=53173&f=2908

[てれまさむね] 番組映像
http://www.nhk.or.jp/sendai/telemasa/

【開催延期のお知らせ】(7月25日)第49回インシリコ・メガバンク研究会

7月25日に予定しておりました第49回インシリコ・メガバンク研究会は諸事情により延期となりましたことをお知らせいたします。 直前のお知らせになり誠に申し訳ございません。
なお、今後のスケジュールにつきましては、決まり次第ご連絡させていただきます。

第49回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(7月25日)

第49回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。今回は国立遺伝学研究所 小笠原理先生を講師としてお迎えし、「遺伝子発現の進化モデル」について講演していただきます。

・日時:平成26年7月25日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟3階小会議室2   http://www.megabank.tohoku.ac.jp/access/access01
・演題:遺伝子発現の進化モデル
・講師:小笠原 理(国立遺伝学研究所)

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

・概要:遺伝子発現の進化は形態進化と分子進化をつなぐための鍵となるのではないかという仮説が1970年代から存在する。この仮説はデータを得るのが困難であったことにより長い間検証されずにきたが、ゲノムワイドな遺伝子発現量の測定法の登場と普及により、その進化的変化の研究が可能となり始めている。これまでマイクロアレイやEST, RNASeqなどを用いた観測がいくつか報告されているが、その結果の解釈は研究者によりまちまちである。その理由は遺伝子発現進化の明確なモデルが未だ存在せず、配列の分子進化モデルのアナロジーを用いて解釈が行われているためと考えられる。これまでの発現進化モデルについて概説し、これまでの観察を統一的に説明する遺伝子発現進化のモデルの構築について紹介する。

・世話人:長﨑正朗

第48 回インシリコ・メガバンク研究会開催のお知らせ(7月11日)

第48回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。
今回は東北大学生命科学研究科・牧野能士先生を講師としてお迎えし、「重複遺伝子の進化学的研究と生態学・医学分野への応用」について講演していただきます。

・日時:平成26年7月11日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカルメガバンク棟3階 小会議室2 http://www.megabank.tohoku.ac.jp/access/access01
・演題:重複遺伝子の進化学的研究と生態学・医学分野への応用
・講師:牧野能士(東北大学大学院生命科学研究科)

*本講演は医学系研究科系統講義コース科目の授業として振替可能です。

・概要:遺伝子がコピーされる突然変異である遺伝子重複は、主として新規機能を持った遺伝子の創出メカニズムとして着目されてきた。遺伝子重複により機能が分化した遺伝子が増加すれば、環境から受ける様々な撹乱に対するロバストネスは高まる事が予想される。我々は、哺乳類やショウジョウバエ属のゲノム情報既知種に着目し、ゲノム中に含まれる重複遺伝子の割合が高いほど、生息する環境が多様性であることを見出した。ゲノム中の重複遺伝子を調べることで種の環境変化に対する脆弱性や侵略性を測ることが可能になれば、全く新しいアプローチによる外来種問題や生物保全への取り組みが期待できる。また、個々の遺伝子の重複ではなく進化過程において希に全ての遺伝子が倍加する全ゲノム重複が起こることがある。全ゲノム重複は生命システムのロバストネスを飛躍的に高め、絶滅の回避や種子植物・脊椎動物の成立などの大進化に寄与してきた。一方で、全ゲノム重複後に消失せず保持された重複遺伝子(オオノログ)はロバストネスには寄与せず、他の重複遺伝子と区別する必要がある。それどころか、オオノログは疾患に関わる傾向が強い。オオノログが持つ特殊な性質である遺伝子量均衡性について概説し、オオノログが疾患関連遺伝子である具体例を紹介する。

・世話人:佐藤行人、長﨑正朗

 

医療ビッグデータ・サミット2014にて講演 : 長﨑教授 (7月7日)

長﨑正朗教授が7/7に医療ビッグデータ・サミット2014にて講演を行いますのでお知らせ致します。

日時:7月7日(月) 12:55 – 13:45
【地域の取り組み】医療情報と遺伝情報を集積して個別化医療を実現

場所 : ソラシティカンファレンスセンター(東京・御茶ノ水)
講師:長﨑正朗

詳しくは下記のリンクをご参照下さい。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SEMINAR/20140515/352080/

長﨑研:研究室住所変更のお知らせ

長﨑研究室が加齢医学研究所より、
東北メディカル・メガバンク棟へ移設いたしました。
新住所は下記になります。

〒980-8573
仙台市青葉区星陵町2-1
東北メディカル・メガバンク棟4F
東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 ゲノム解析部門
バイオメディカル情報解析分野
長﨑研究室

アクセスについてはリンクをご参照下さい。
http://nagasakilab.csml.org/ja/access-2

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