第28回インシリコ・メガバンク研究会を下記のとおり行いますのでご案内いたします。
今回は奈良先端科学技術大学院大学 吉田裕司さんを講師としてお迎えし、「神経突起伸長に関与するキナーゼ推定のためのデータマイニング手法の適用」について講演していただきます。
・日時:平成25年5 月10 日(金) 17:00‐18:30
・場所:東北メディカル・メガバンク機構2階会議室1 http://www.megabank.tohoku.ac.jp/info/access01.html
・演題:神経突起伸長に関与するキナーゼ推定のためのデータマイニング手法の適用
・講師:吉田裕司(奈良先端科学技術大学院大学博士前期課程)
・要旨:リン酸化酵素であるキナーゼは複雑な分子ネットワークを介して、神経突起伸長に重要な役割を果たす。突起伸長を邪魔しているキナーゼが同定されれば、再生医療への応用が期待できる。現在のところ、既存のキナーゼ抑制剤を用い、様々な抑制パターンに対する神経突起の平均的な伸長レベルを計測することが可能である。しかし、抑えるべきキナーゼを特定するためにはデータマイニングが必要である。また、どのデータマイニング手法が適切かどうかも分からない。
本研究では、初めに4つの代表的な回帰手法(最小二乗法、部分最小二乗法、サポートベクトルマシン、ランダムフォレスト)を実験データに適用した。次に最も回帰精度が高かったランダムフォレストを使い、阻害されるべきキナーゼの推定を行った。その結果、3つのキナーゼを候補として上げることができた。
世話人:長﨑正朗